「第2回LRGフォーラム・菅谷明子×猪谷千香クロストーク」に参加してきました①

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昨日の2014年7月2日、標記のクロストークに参加してきました。

そのことについて書きたいと思いますが、とても長くなりそうですね。この投稿ではお二人がどのようなことを話されたのかを簡潔にはなりますがまとめておこうと思います。自分が感じたり考えたことは、また今後に投稿したいと考えています。クロストークの際に、ノートには出来るだけのメモはしたのですが、文字起こしではないので、文章の流れが悪かったり、箇条書きのような文体になったりするとは思いますが、ご容赦いただければと思います。また、自分の感性や関心に触れた部分には詳細なメモをとっていても、違う人には異なったところが強く印象に残っていたりすることもままあるかとは思いますし、甘い部分などもあるのは承知の上です。あくまで自分の主観でのメモをもとにしたものであると、あらかじめご了解いただければとも思っております。

開催趣旨には、「『図書館×ジャーナリズム』『図書館×子育て』『図書館×IT』『図書館×リテラシー』といった様々なテーマを通して、『社会インフラとしての図書館』のあり方を、日本とアメリカでの様々な取材に基づいて語らい、問いかけます」とあります。その通り開会の際に主催のARGの岡本真さんから、「図書館の内部に閉じない」ような「広い観点で」のクロストークにしたいとのお話。

①猪谷さんのプレゼンテーション

まずは猪谷さんのプレゼンテーションから。菅谷明子さんの『未来を作る図書館』を読んで衝撃を受け、NYへと旅行に行かれたとのエピソードを。そして『未来を作る図書館』出版以後の、日本の図書館の動きなどをお話されました。例えば2003年に導入された指定管理者制度、mixiやヤフー知恵袋などの登場で、情報の流れのが双方向性へと変化していったことなど。
そして、『つながる図書館』でもそうだったように、文化複合施設としての武蔵野プレイス、課題解決型図書館として有名な鳥取県立図書館、設計段階から市民に綿密なヒアリングを施したコミュニティ型図書館としての伊万里市民図書館、「島まるごと図書館構想」を掲げクラウドファンディングで蔵書の資金を調達した島根県海士町、「すべての本棚を図書館に」というフレーズをキャッチコピーとしているリブライズ、そのリブライズと連携したことでも有名な船橋の情報ステーション、そして猪谷さんも書くに「非常に迷った」という武雄市図書館のお話、という流れ。

「ポジティブに図書館を書きたかった」という猪谷さん。裏テーマは「図書館リテラシーを上げたい」とのこと。

次にNHKの「クローズアップ現代」で紹介されていた、アメリカの「独立する富裕層」に衝撃を受けたとのこと。要は、アメリカの富裕層が自分達の納税額に見合った行政サービスを受けられないなら、自分達で行政区分から独立してしまうという動きなのですが、そうなると貧困層が行政サービスの面で打撃を受ける。また、「中央公論」2014年6月号の「消滅可能性都市」の特集もショックだったと。

これらの動きを受けて、自治体格差が図書館格差へ直結すると猪谷さんは続けます。子どもや高齢者の貧困問題に対応できるのは「知のセーフティネット」である図書館のみ。今後も複雑化が加速する「情報環境のハブ」として、その役割を担わなければならないと。

そして紙媒体意外にも目を向けることについてもお話がありました。

②菅谷さんのプレゼンテーション

次に菅谷さんのプレゼンテーションです。
『未来を作る図書館』は「足で書いた」本、様々なエピソードを集めた中でも5%ほどしか『未来を作る図書館』に使っていないとおっしゃっていました。インスピレーションとして「図書館を色に例えると?」という問いかけが。菅谷さんご自身は「黄色だと思っている」とのこと。アメリカの図書館は利用者も、ITサービスも増えているとの報告。

そして「パブリック(公共)とはみんなのため」のもの。図書館は情報格差を解消させる存在だと。菅谷さんご自身が日本の書店に行った際に、陳列されている様々な健康法などの医療についての本などを見てリテラシーの低さに唖然とすると。日本の図書館はリテラシーの低い利用者によて成り立っているのではないかとの厳しいご指摘。

またデジタル活用講座について。アメリカの図書館では、「現代の読み書き」としてのwebスキル(メールアカウントの取得の方法、Twitter・Facebookの活用方など)の格差を是正することが課題になっていると。またデジタルに出来ないことを図書館がいかにやって、人に来てもらうかも大事だと。電気書籍についても積極的に導入していて、いまはシフトしている時期。「Consumer Reports」のような雑誌がアメリカでは広く浸透していることをお話され、「何を目的にどんな情報が社会に価値を生み出すのか」が大事であるとのお話。

それらを受けてソーシャルメディアについて言及されます。IT、ソーシャルメディアをいかに上手く使っていくか、ソーシャルメディアと行政、ソーシャルメディアと課題解決、といったことを具体例を紹介されてのお話。ここでも「情報格差の是正」、「ITをうまく使えるか?」といったフレーズが。

最後に図書館の存在意義とは「いかに賢い市民を育てていくのか」であるとの締めくくり。

③クロストーク

まずは、司会の岡本さんより、ライブラリーリテラシーを高め、それをいかに自分のものとしてそれを獲得していくのか、ジャーナリズムの観点からお話を聞きたい。またgovernmentという概念と、ライブラリーとをどう繋げるのかとも。
猪谷さんは、情報にはバイアスがかかっていてそれを見極めるのはプロでも難しいと。そのあたりにフックとして図書館への期待感があると。菅谷さんはそれを受けて、「情報源」と「目的」を見ることが大事だと。そして図書館の情報リテラシー教育について。「本の読み方」について。共感を得るための読書ではなく、知らないものを知るために、本をいかにして読んでいくか。
猪谷さん、ネットで「つながる図書館」のレビューなどを検索してみたところ「つながりたくない人たち」がいたと。読書がエンタメとなっている。そうではない読書をどう形作っていくのか。そこに図書館の働き掛けが大事なのではないかというお話。

次に岡本さんから、民主主義と図書館について。主体的にどうコミットし図書館を獲得していくのか、オープンガバメント的にコミットするのか、という問い掛け。

菅谷さん、アメリカでは図書館は独立した組織、日本の図書館は「3日前まで水道局にいました」というような人が配属されたりと、働きたい人がなぜ働けないのかという素朴な疑問がある。自分達で作り上げていく意識、自分に何が出来るのか、という当事者意識が必要だと。またビジネスモデルというワードも。岡本さん、税金一本槍では不可能、どうエコシステムを作っていくか。

そして最後一言ずつ。

猪谷さん、反対するばかりではなく、双方向性で。

菅谷さん、(プラティカルなスキルは何かと問われて)ルールを建設的に考えていくことが大事。人と同調しようとする、異質なものへのネガティブな日本特有の意識を変えること。建設的にルールを壊すこと、もっと横へのつながりを、前に踏み出す勇気を。

④付記

クロストーク終了後、会場を提供してくださったというリクルートさんからサプライズ! 会場の照明が消え、41階からの東京の夜景が一望できました。素晴らしいサプライズでした。

また、このような貴重な機会をご用意していただいた、主催のアカデミック・リソーズ・ガイド株式会社さん、ボランティアとしてこのクロストークを支えてくださった方々、また貴重なお話をしていただいた菅谷明子さん、猪谷千香さんに、感謝の念を込めて、この投稿を終えたいと思います。
本当に、エキサイティングなクロストークでした。

またまたの長文ですね、ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました!

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